ロンちゃんは私が高校生の時に我が家(実家)にやって来たヨークシャテリアの犬。
生後2カ月の時に我が家の一員となりました。
毎日、ロンちゃんのいる家に帰るのが楽しみでした。
「お散歩!」と言うと耳をピーンと立て、ピョンピョン跳ねて、言った人に付きまとい、
その反応が可愛くて、おもしろくて、くり返し言っていました。
言ったからには、お散歩に連れて行ってあげなければ裏切り行為になるので、約束通り連れて行きました。
お散歩は、放し飼いに出来る海によく連れて行きました。
海に放すと、放したとたんに全速力で楽しそうに「はぁはぁ」舌を出しながら走っていました。
そのうち「海!」「ザッブーン」と言う言葉にも耳をピーンと立てて反応するようになりました。
ある日、家の近所の公園に連れて行った時、小学3、4年生くらいの男の子が「抱っこさせて」と言ったので、「いいよ」と言ってロンちゃんを渡しました。しばらくすると、その男の子はロンちゃんをわざと下に落としました。落としたと言うより投げ落としたという感じでした。ロンちゃんは「キャンキャンッ!」と泣いて、しばらく歩けませんでした。その子に「どうしてそういう事するの?」と聞くと、その子は下を向いたままでした。
少し離れた所に友人と話しているその子の母親がいて、その鳴き声を聞き「あらあら…」と言っていました。というか言っただけでした。
「抱っこさせてっと言ったから抱っこさせてあげたのに、下に落したんです。」と告げると「エ~?」っとこれまたそう言っただけ。まぁ、その様子を一部始終見ていなかったわけだからそういう反応をしたのかもしれませんが…(その男の子の現在が気になるところですが…、あと母親も…)
そのあと脚の状態が心配だったので、病院に連れて行くと、骨には異常がないということでしたのでホットしましたが…(そのせいかどうかは分かりませんが、晩年には脚が曲がってガニ股っぽくなっていました。)
そんなことがあってからも、海にはよく連れて行きました。相変わらず元気よく走りまわる姿を見て安心していました。
ロンちゃんは、特に珍しい一芸はなく、お手とお座りは彼氏が根気よく教えてできるようになっていました。
お世話は、ほとんど私の母がやっていました。
そんな我が家のアイドルだったロンちゃんも、私に息子が生まれてからはアイドルの座を私の息子に奪われてしまいました。
みんながロンちゃんの存在を忘れて息子のことを構っている時、ふと、ロンちゃんの方に目を向けると、ペタンとして寂しそうな表情をしていました。
それでも、ロンちゃんは息子が泣いていると吠えて教えてくれたりしました。
遊んでくれているのか、やきもちなのか分からなかったけれど、時々、息子の足をガリガリと引っかくこともありました。(そんなキツクではありませんが…)
そんな時は息子を抱き上げ、ロンちゃんから遠ざけました。その時も、ペタンとして寂しそうな表情をしていました。
息子が成長してからも、何度もロンちゃんのいる実家に遊びに行きました。
アイドルの座は息子である、そんなことは既に分かって悟っていたのか、老化も拍車をかけていたのか、だんだんおとなしくなって行ったロンちゃん。
晩年は白内障、腎臓結石(手術2回)なども患い、最後の1年くらいは食事以外は寝て過ごしていました。
私は、実家に行ってもロンちゃんの存在を気にかけるのを忘れてしまっていたり、行っても頭を撫でて上げなかったりして、今思うと寂しい思いをさせてしまっていたのかもしれません。(体力がなくなっていたので、抱っこすることはタブーでしたが、頭は撫でてあげるべきでした。)
ロンちゃんが亡くなった日、母から泣きながら電話がかかって来ました。
「ロンちゃんが死んじゃった…」って…
最後は母の腕の中で「ク―ン!」と精一杯の声をふり絞っていたとの事です。それが「ありがとう」って言っているみたいだったよ…と母は言っていました。
それは、ロンちゃんにしか分からないけれど、そう思いたいです…。
それでもロンちゃんは17年間生きました。犬の中では長寿の方です。
私は、犬はもちろん動物は大好きです。でも、もう飼いたいとは思いません。
仕事をしていて、日中家に誰もいなくて寂しい思いをさせたくないということと、一番の理由はお別れが悲しいから…
ロンちゃん、楽しい時間をありがとう…。
※小学生の作文のような文章ですみません。
アマゾンプライムのCMを見ると、犬の大きさは違いますが、ロンちゃんのことを重ね合わせてしまいます。
※息子が生後2週間くらいの時のロンちゃんとの写真です。
アナログ写真をスマホで撮りました。
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